５つの地域、５つの異なった味わい

● Chablis（シャブリ）

ブルゴーニュ地方の最北端に位置し、畑は粘土石灰質の土壌で、セラン川の両岸にあり日照に恵まれ、シャルドネ種がよく育つ土地です。シャープな酸があり、エレガントでミネラル豊かな偉大な辛口の白が生まれています。

● Côte de Nuits（コート・ド・ニュイ）

コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌを併せてコート・ドール（黄金の丘）と呼んでいます。畑は東、東南に面した石灰質の丘の斜面に帯状に伸びています。ほとんど赤だけが産出され、ブルゴーニュの赤のすべてのグラン・クリュ（ボーヌのCorton（コルトン）を除く）があります。ピノ・ノワールの比類ない豊潤さが現れた赤の銘酒はブルゴーニュの名声を世界中に広めています。AOCは、Gevrey-Chambertin（ジュヴレ・シャンベルタン)、Morey-Saint-Denis（モレ・サン・ドニ)、Chambolle-Musigny（シャンボール・ミュジニ)、Vougeot（ヴージョ)、Vosne-Romanee（ヴォーヌ・ロマネ)、Nuits-Saint-Georges（ニュイ・サン・ジョルジュ）などがあります。

● Côte de Beaune（コート・ド・ボーヌ）

ここから生まれるワインは、テロワールが変化に富んでいるため、品質が優れているばかりでなく、その性格もさまざまです。シャルドネ種が適した石灰岩の土壌からは、凝縮感があり、力強さにあふれたすばらしい白が生まれ、ブルゴーニュの白のすべてのグラン・クリュ（Chablis（シャブリ）を除く）があります。赤もしなやかで優雅、生産量も白を超えています。AOCは、Aloxe-Corton（アロース・コルトン)、Beane（ボーヌ)、Pommard（ポマール)、Volnay（ヴォルネイ)、Meursault（ムルソー)、Puligny-Montrachet（ピュリニィ・モンラッシェ)、Chassagne-Montrachet（シャサーニュ・モンラッシェ）などがあります。

● Côte Chalonnaise（コート・シャロネーズ）

ここは、地形もぶどう畑の向きもさまざまで、ピノ・ノワールからMercurey（メルキュレ）やGivry（ジヴリ）の赤、シャルドネからMontagny（モンタニィ）やRully（リュリィ）の白、アリゴテからBouzeron（ブーズロン）の白など多彩です。恵まれた自然環境がより優れた品質のワインを生む可能性を表しています。

● Mâconnais（マコネ）

この地方では最も南にあり、わずかに南仏の雰囲気を漂わせています。シャルドネ種が適した石灰質土壌でブルゴーニュの白の半分近くを産出しています。若いうちに飲める爽やかでまろやかな風味が特徴です。またガメイ種から口当たりがよくて軽い赤も生まれます。AOCは、Pouilly-Fuissé（プイィ・フュイッセ）や、Mâcon（マコン）などがあります。